「設楽ダムを考える名古屋の会」が設立され、2月24日にその設立記念シンポで講演しました。
シンポのタイトルは「脱ダムシンポ2002愛知」でした。
3月10日には大阪で「脱ダムネット・関西」も設立されます。

下記は、酒の雑誌、月刊「たる」4月号に書いた原稿です。

天野礼子


「脱ダムシンポ2002愛知」と「設楽ダムを考える名古屋の会」誕生の報告

日本三大稲荷として名高い豊川稲荷があるのが、愛知県を流れる流程77キロの豊川(とよがわ)である。本流にダムのない一級河川として貴重な川となっている。

この豊川本流の源流にあたる設楽(したら)町に、国のダム計画が発表されたのが昭和37年。昭和49年に設楽町議会がダム絶対反対を決議していたが、平成3年に当選した町長が、公約をくつがえして推進にまわり、反対運動が縮小した。

この2月24日に、名古屋であらたな反対の動きが「設楽ダムを考える名古屋の会」として出発した。海上(かいしょ)の森をつぶして愛知万博をひらこうという動きを見事に止めた市民達がこのメンバーの中心だ。

近年は、長良川・諫早湾・川辺川を守る運動が、長い反対で疲れ切った地元の人々を支える都会の市民の動きで活発化してきた。
それは何故か。かつては、公共事業が経済をまわしているといわれていたのがウソであったことと、公共事業がむしろ財政の足を引っ張っていたことが明らかになったからだ。

国中で市民が、堂々と「川が大好きだ」と言い始めた。豊川流域の人々もまた。


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