府営ダム事業に関する公開質問 大阪府知事立候補者からの回答

2004年1月14日付 回答順に標記                
公共事業チェックを求めるNGOの会
安威川ダム反対市民の会
槙尾川ダムの見直しを求める連絡会


府民の選択 2004知事選  「ダム事業」候補者に聞
≪毎日新聞1月17日≫

「公共事業チェックを求めるNGOの会」など3団体は16日、知事選候補者に
求めていた「府営ダム事業に関する公開質問状」の回答結果を発表した。
新人3候補が「中止」「見直し」を表明し、現職候補は「慎重に判断する」と
答えた。質問は、府が事業主体の安威川(茨木市)と槙尾川(和泉市)の
2ダム計画の是非。期限の14日までに4候補者から回答があった。

「慎重に判断」  太田房江氏
現職の太田房江氏は「建設事業評価委員会や外部の委員会で検討中。
専門家の意見も聞きながら慎重に判断する」とし、是非は答えなかった。

「事業は中止」  梅田章二氏
弁護士の梅田章二氏は「2河川とも、遊水地など総合的治水対策で対応が
可能。巨額の府費を投じる無駄な公共事業であり中止する」と回答。

「見直し必要」  江本孟紀氏
前参院議員の江本孟紀氏は「決算赤字から脱却するため計画の見直しは
必要」として、新たな検討委員会で是非を検討する考えを示した。

「2事業中止」  小山広明氏
元泉南市議の小山広明氏は、総合的な治水対策の新たな策定や、水需要予測
などの見直しにより、2ダム事業を「中止する」と回答した。

質問内容および回答選択肢 小山広明 江本孟紀 太田房江 梅田章二
質問一、知事になられた場合、府営二ダム(安威川・槇尾川)事業については、どのように取り扱われますか。ご所存に近いものを下記から選んで、○をお付けください。
(必要に応じ、加筆訂正して下さって結構です)
@河川の総合的な治水計画を新たに策定し、府の水需要予測や既存水利権も見直すことにより、二ダム事業は中止する。
A特に安威川ダムにおいて顕著であるように、複数の部局が連携なく事業に関係しているがゆえに計画が止められない現体制を改め、淀川水系流域委員会などの手法を参考に、住民と関係部局が合同となった検討委員会を新たに設置し、事業の是非について具体の検討をおこなう。
B 二ダム事業は絶対必要なので、いかなる財政状況であろうともその推進を図る。
@ A @、A、Bのいずれにも該当しませんので、以下のとおり回答します。
 ダム事業は、水害の危機から住民の生命・財産をまもるための治水対策、生活にとって重要な水資源の確保や水力発電によるエネルギーの供給などの必要性がある一方で、地域社会や自然環境などに大きな影響を及ぼすマイナス要素もありうるため、様々な議論があります。
 私は、ダム事業について一括りにしてその是非を判断すべきではなく、計画してから相当期間が経過している事業を含め、事業毎に費用対効果、自然への負荷、代替手段の可能性などを総合的に検討すべきであると考えます。
安威川ダムについては、治水面、利水面は建設事業評価委員会で、自然環境面については外部の検討委員会で審議しており、今後、専門家など幅広く意見も聞きながら慎重に判断してまいります。
槇尾川ダムについても、治水面は、建設事業評価委員会の審議を踏まえ、また、自然環境面については外部の検討委員会の設置も検討しており、そこでの審議を踏まえつつ、今後、専門家など幅広く意見も聞きながら慎重に判断してまいります。
今後とも、建設事業評価制度などを通じ、透明、公正でわかりやすい府政を実現していきます。
@
安威川ダムは、水需要は減少傾向にあり、利水上必要はありません。
二河川とも治水上、ダムでなく河川のしゅんせつや遊水地をつくるなど、総合的治水対策で対応が可能です。巨額の府費を投じる無駄な公共事業であり、中止します。
質問二、質問一で、@またはAを選ばれた立候補予定者で、「ダムの中止」または「凍結」「再審議」を選挙公約・マニフェストとして発表する考えは、おありでしょうか。
@ ある。選挙公報等に記載する。     
A ない。
@ マニフェストで、ダム事業に関し直接言及いたしておりませんが、決算赤字から脱却するために、事業計画の見直しは必要であると考えております。 〈回答なし〉 @

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