****** KJCニュース ≪スイミー≫ No.105 ******  2005.3.3

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│転載転送歓迎│
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☆━今日のお知らせ━━━━━━━☆

★「遠山川」からの二つのお願い   〜反対署名 & 賛同加盟〜

★おすすめ本 『八ツ場ダム―足で歩いた現地ルポ』

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◆「遠山川北又渡下流域への砂防ダム建設」に反対署名のお願い

遠山川は南アルプス聖岳を源流とする天竜川の一大支流であり、渓流釣り
のメッカです。本流や多くの支流には、釣り人が遠山アマゴと呼ぶ特徴的な
アマゴや、ヤマトイワナが生息しています。

この遠山川に砂防ダム建設の計画が持ち上がりました(国土交通省は
「砂防堰堤」としていますが、ここではダムと表示します)。
計画案は、湯の沢下流「本流」、柿の島「本流」、加々良沢合流点「支流」
の3箇所であり、そのうちの1箇所または2箇所、あるいは3箇所全部とする案
を検討中です。国土交通省はすでに本流、支流での動植物環境調査を終え
ています。

渓流釣り場としての遠山川は、その渓相や自然環境などからみて中部地方
で稀有な渓流といっても過言ではありません。その遠山川の北又渡下流域に
砂防ダムが造られたのでは遠山川の自然はひとたまりもありません。仮に1つ
であったとしても、遠山川の自然環境は壊滅的な打撃を受け、渓流釣りのメッカ
としての魅力を失います。
すでに遠山川には無数の砂防ダムがあります。本流と北又沢の合流点に造ら
れた本谷砂防ダムや、北俣沢の多くのダム、その他支流の無数のダムによって、
遠山川はそれ以前の渓相と大きく変わってしまいました。これらのダムはすでに
満杯状態となっています。
これら既存のダムにより土砂が堰き止められ、これが下流の川床低下をまねき、
その結果、小道木橋の落橋などの事故や、下流での埋もれ木の出現という事態が
おきています。下流への砂礫の円滑な移動がない遠山川になぜ新たな砂防ダムを
造る必要があるのでしょうか。

今後、砂防ダムが1箇所、あるいは2箇所、場合によっては3箇所全部に造られる
という可能性もありますが、私たちは1箇所でも砂防ダムを造ることに反対します。
遠山川は中部地方で稀有な渓流であるからです。一度、ダムが造られたら二度
と元に戻ることはできません。失って初めてその価値を知ったのでは遅いのです。
川を含めた自然環境が保たれてこそ、動物が集まり、人が集まります。遠山川
流域の自然環境の価値を知ってほしいと思います。

すでに国土交通省へは遠山川の渓流保護ネットワークが「新規砂防ダム建設計画
の中止を求める要望書」を提出し回答を求めています。今後、ダム建設をめぐって
何度も意見交換が行われます。国土交通省および自治体には、たかが釣り人の
意見と無視することなく、今後の検討に反映させるよう要望します。

本件の趣旨をご理解頂き、少しでも多くの方にご賛同いただけるようご協力を
お願いいたします。

                  〓記〓

♪署名用紙は「公共事業チェックを求めるNGOの会」のHPにあります。
http://www.ktroad.ne.jp/~kjc/050202too.html ←こちらからプリントアウトして
ください(Wordのファイルです)

署名用紙の送付先
   〒436−0059
   静岡県掛川市城北1丁目6−3  榊原正巳

遠山川を守る会 代表  榊原 正巳 (文責)
遠山川の渓流保護ネットワーク 代表 小澤 啓展



◆「遠山川の明日を考える連絡協議会」への賛同加盟のお願い

長野県南部、 南信濃村内を流れる遠山川は、 南アルプスを源とする河川
の中で最も自然度の高い清流として知られています。上流部には在来種で
あるヤマト イワナ、 中流部にはアマゴといったサケ科魚類が多数生息する
とともに、その美しい景観は最早(もはや)、 南アルプスに残された最後の
奇跡と言っても過言ではないでしょう。

その清流に、 国土交通省は新たに 3 基の砂防ダム建設を計画しています。
工事が着工されることになれば、 美しい景観が破壊されることはもとより、
辛(かろう)うじて生き延びてきた渓流魚も多くは姿を消してしまうことでしょう。
さらに、 砂防ダム建設計画の問題点は自然破壊のみならず、 下流部に新た
な災害を発生させるとの指摘もあります。

(中略)

今、 遠山川で河床低下による災害を防止するためには、 流出する土砂量を
増加させる必要があります。ところが国が計画しているのは砂防ダムの新設。
自然を破壊するとともに、 下流部住民は今以上に災害の危険にさらされるこ
とになるのです。そこで、なんとしても砂防ダムの建設は阻止しなければならな
いと考えます。

以上の理由で、 遠山川の新しい砂防ダム建設に反対する申し入れ書を作成
することになりました。
地元でも反対運動に立ち上がっている人々はおりますが、 村内は土木関係業
者との癒着(ゆちゃく)も深く、 声を大にして反対意見を述べることが難しい状況
にあります。

そこで全国の山岳会、 自然保護団体、 渓流釣り団体、 自然を愛する皆様の
協力が不可欠となります。

皆様方には、 何卒、 申し入れ団体として加盟していただけますようお願い申し
上げます。


「遠山川の明日を考える連絡協議会」
  代 表   榊 原 正 巳
    住所:静岡県掛川市城北 1丁目6−3
 
事務局代表 小 池 卓 (宇都宮渓遊会)
    住所:栃木県今市市木和田島 1567−171
    TEL:0288-26-1019

<賛同同意のメールはこちらへ>
  小 池 卓 dakkusu8@yahoo.co.jp
  瀬畑孝久 sebata_jr@ybb.ne.jp
  渡部信雄 hamanabe@aioros.ocn.ne.jp

詳しくは ↓
 
http://www.geocities.jp/ukeikai/a_others/oth_tooyama/tooyama_kamei_yousei.html

====================
宇都宮渓遊会  
http://www.geocities.jp/ukeikai/index.html
E-mail: sebata_jr@ybb.ne.jp
瀬畑孝久
====================

♪「公共事業チェックを求めるNGOの会」では上記の申し入れに賛同いたしました。
みなさまの御協力もよろしくお願い致します。


◆おすすめ本

『八ツ場ダム―足で歩いた現地ルポ』
鈴木 郁子 (著)
明石書店
価格: ¥2,415 (税込)

書評 週刊金曜日 540号より

計画の浮上から五二年経っても、いまだに水没予定地住民の補償交渉が続行中
の事業が八ッ場ダムだ。
「受益者」という意識すら持ち合わせない下流域住民の想像を絶する。

本書では、一九九九年に取材を開始した著者が足で歩き、入手した内部資料が明
らかにされている。
それらは、ダムに沈む町に暮らすことが何を意味するか、苦い現実を想像する機会
を与えてくれる。 (以下省略)

詳しくは「公共事業チェックを求めるNGOの会」HPにてご紹介しております。
http://www.ktroad.ne.jp/~kjc/050122yamba.html

また、「八ッ場ダムを考える会」が
この程、ホームページをリニューアルし、URLも変わりました。

http://www.yamba-net.org/

どうか宜しくお願いいたします。



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  公共事業チェックを求めるNGOの会 
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