****** KJCニュース ≪スイミー≫ No.32 ******    2001.9.5

〈転載歓迎〉

今日のお知らせ

★諫早湾干拓、事業縮小へ
★「紀伊丹生川ダム建設を考える会」から
★「公共事業チェックを求めるNGOの会」HP更新のお知らせ
★「渓流保護ネットワーク」からシンポジウムのお知らせ
★「長良川河口堰住民訴訟」からバスツアーのお知らせ
★長良川下流域生物相調査団からのお知らせ
★おすすめ本
★おすすめサイト

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◆「諫早湾干拓事業中止を求める緊急アピール」その後の動き

♪先号の≪スイミー≫でお願いした「諫早湾干拓事業の中止を求める緊急
アピール」への賛同署名にご協力いただいた方々、ありがとうございました。
第三者委員会が出した、異例の事業見直しを求める答申を受けて、8/28、
武部農水相は、事業を予定の半分程度に縮小する方向で見直す方針を、
ようやく表明しました。

〓諫早湾干拓事業の中止を求める緊急アピールに
            ご賛同、ご協力いただいた皆さまへ〓

                     諫早干潟緊急救済本部
                     諫早干潟緊急救済東京事務所
                     日本湿地ネットワーク
                     有明海漁民・市民ネットワーク

 このたびの、諫早干潟緊急救済本部、諫早干潟緊急救済東京事務所、日本湿
地ネットワーク、有明海漁民・市民ネットワークの4団体の呼びかけによる
「諫早湾干拓事業の中止を求める緊急アピール」につきましては、全国からた
くさんのご賛同と呼びかけへのご協力をいただきまして、誠にありがとうござ
いました。

 8月19日夜の募集開始から3日間で、日本ペンクラブなど各界の団体や、
各地の自然保護団体、漁民の団体など97の団体と、歌手の加藤登紀子さんや
キャスターのピーター・バラカンさん、作家の倉本聰さん、椎名誠さんなどの
著名人を含む777人から賛同のお申し出をいただきました。受付締切後にも
続々と賛同のご連絡をいただいており、最終的には100団体、800人余り
のご賛同をいただいたことになります。

 緊急アピールは賛同者の名簿を添えて、8月23日に農林水産大臣、九州農
政局長、事業再評価第三者委員会委員長に対して提出いたしました。また、
24日には、熊本で開催された第三者委員会の会場周辺で、このアピール文を
第三者委員や農水省職員などの関係者に対して配布する行動も行いました。
 すでに報道されていますように、8月24日の第三者委員会では、諫早湾干
拓事業について「環境への一層の配慮を条件に、事業見直しを求める」という
答申が出されました。また、その答申を受けて28日には農水大臣が事業の縮
小、見直しを行うことを表明しました。

 「走り出したら止まらない」公共事業の典型とされていた諫早湾干拓事業に
おいて、この方針転換は画期的なものと言えます。しかし、緊急アピールで事
業の中止を求めましたように、私たちは今回の第三者委員会の答申や農水大臣
が表明した「事業の見直し」は不十分なものであると考えています。特に、一
部で報じられている干拓地の西半分(西工区)の農地造成継続の方針に対して
は、西工区を含めた全面的な干潟の再生を求めてまいります。

 なお、今回の緊急アピールへの賛同呼びかけは当初、諫早干潟緊急救済本部、
諫早干潟緊急救済東京事務所、日本湿地ネットワーク、WWFジャパンの4団
体が呼びかけ団体となって開始しましたが、その後発足した有明海漁民・市民
ネットワークが呼びかけ団体として加わりました。また、提出時点では市民団
体を前面に立てるべきとの配慮から、WWFジャパンが賛同団体に回りました
ことをご了解ください。

 諫早湾干潟の再生と有明海の環境保全のために、今後ともご支援とご協力を
よろしくお願いいたします。

*******************************************************
諫早干潟緊急救済東京事務所
〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷3-7-3 ベルビュー目白701
TEL/FAX 03-3986-6490 E-mail isahaya@msj.biglobe.ne.jp
ホームページURL  http://www2s.biglobe.ne.jp/~isahaya/
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※ご協力いただいた方、メーリングリストなどへの転送をお願いします。
※重複して受信された場合はご容赦ください。

また、諫早湾について日本自然保護協会が2001年8月に実施した有明海の
自然環境調査の結果を、緊急発表しています。
〜予想以上の大規模な「貧酸素水塊」を確認! 諫早湾は酸欠状態
         ━━ しかしこれまでの行政の調査はこれを認めていない〜

意見書はこちら
http://www.nacsj.or.jp/database/isahaya/isahaya-010823-ikensho.html

調査速報はこちら
http://www.nacsj.or.jp/database/isahaya/isahaya-010817-hokoku.html



◆「紀伊丹生川ダム建設を考える会」から
  ☆★クマタカの営巣地、紀伊丹生川ダム予定地で確認!★☆

《みなさまへお願い》

ご存知の方も多いと思いますが、和歌山の紀ノ川の支流である紀伊
丹生川に(ちなみに奈良県側にも丹生川がありお間違いのないように)
ダム建設が計画されています。和歌山県に建設をされますが、
大阪府が泉州方面の利水のためと紀ノ川の治水のためというのが、
建設の理由です。
しかし、本年大阪府も水余りのため利水量を下方修正し、治水効果
もはなはだ疑問がある計画です。

このような状況の中で国土交通省は、今年6月に学識経験者や一般
市民による「紀の川流域委員会」を立ち上げ、河川整備計画を作成
する意見徴収を行なっている最中です。
当会の会員もこの委員会に参加し、様々な意見を出しています。

8月30日夕刊にてこのダム建設地でクマタカの営巣地でヒナが巣
立ったことが報道されました。(下記記事参照)
記事内容は”当会にわかった”というようになっていますが、周辺
住民や野鳥の会、さらには国土交通省和歌山工事事務所においては
既に知っていたことで、今回毎日新聞が撮影したことで発表にいたりました。
ご存知のように、クマタカはレッドデータブックさらには種の保存法において
も、指定されている猛禽類で、この地域が豊かな環境と生態系をが保全され
ていることがおわかりになるかと思います。

そこでお願いですが、ダム建設を止めさせるよう「紀の川流域委員会」へ
意見を出していただけませんでしょうか?
流域委員会は広く意見を受ける体制になっています。
皆様のご協力お願いいたします。

 ◇意見の送り先◇
   国土交通省近畿地方整備局 和歌山工事事務所 調査第1課
     紀の川流域委員会 庶務方 和佐氏・川島氏
       FAX 073−427−1859
       E-mail
        kawashima-t86nj@kkr.mlit.go.jp 


8月30日 毎日新聞 夕刊 一面 の記事をお知らせします。

(見出し) クマタカの営巣地、 ダム予定地で確認
 (記事)
国土交通省が和歌山県北部の紀の川支流に計画している紀伊丹生川ダムの
予定地に、絶滅の恐れが強いクマタカのつがいが営巣していることが、計画の
見直しを求める市民団体「紀伊丹生川ダム建設を考える会」(事務所・橋本市)
の調査でわかった。今年4月にはヒナ1羽がかえり、このほど巣立ちを確認した。
クマタカは、日本や韓国に生息する大型のタカで、環境省のレッドデータブック
で指定されている絶滅危惧種。ダムができれば営巣は難しく、「国は計画を中止
し、流域の生態系の保護に取り組んでほしい」と話している。

( クマタカの写真が掲載されました。)

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紀伊丹生川ダム建設を考える会事務局
木ノ本 豊
TEL & FAX : 0736-36-0660
E-mail : kinomoto@pop.cypress.ne.jp
松村勝弘
E-mail VZD07361@nifty.ne.jp
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◆「公共事業チェックを求めるNGOの会」HP更新のお知らせ

当会のホームページに続々と新しい記事がUPされております。
まだ、チェックされていない方、ぜひ、お読みください!

  @私の見た長良川の印象  ヘンク・サエージ 
         http://kjc.ktroad.ne.jp/010811henk.html
  @長良川DAY2001での講演の一部がまとまりました
      DAM OR NO DAM  ヘンク・サエージ 
         http://kjc.ktroad.ne.jp/010814henk.html
  @グレンキャニオンダム破壊に関する市民環境アセスメント中間報告
      ディヴィッド・ウェゲナー
         http://kjc.ktroad.ne.jp/010814cea.html
  @キオ川の奇跡 ―肥料で川がよみがえる― 
         http://kjc.ktroad.ne.jp/010817kio.html
  @村上康成さんデザインによる "長良川DAY2001"のステッカー、
       「NO MORE DAMS!」  好評発売中!
         http://nagara.ktroad.ne.jp/goods/goods.html

また、「第17回水郷水都全国会議・紀の国大会」も参加者大募集中です!
まだ、お申し込みでない団体は急ぎ、お申し込みを!
  http://kjc.ktroad.ne.jp/010806suigo.html


◆「渓流保護ネットワーク」から
   〜第3回 渓流保護シンポジウム〜

砂防ダムが渓流環境を蝕み、イワナを初め多くの渓流特有な生物が
消えつつあります。
崩れないようにコンクリートで固めるという発想をそろそろ止めませんか ?

一般の人が知らない山奥で無数の砂防ダムが次々と造られており、その為
に信じられないほどの巨額の税金が使われ、美しい渓流が失われています。
さらに、川や海への問題も発生しています。

渓流環境を守るためには何が必要なのか、共に考えようではありませんか!
 
◎第1日 2001年9月8日 13時00分〜16時30分
(資料代1,000円)

 第一部 【講演】
  「砂防ダムが及ぼす渓流魚への影響」    
       山本祥一郎(水産庁中央水産研究所)
  「大型砂防ダムが山岳急流河川に必要?」 
       松島信幸(伊那谷自然友の会)
  「天竜川上流域の在来イワナの分布と保全にかかわる問題点」 
       宮崎敏孝(信州大学農学部助教授)
  「砂防ダム問題と渓流環境」               
       田口康夫   
  砂防ダムいらない?
       渓流保護ネットワーク

 第二部 【現地報告】
  「黒沢ダムの問題点」(三郷村)     
  「島々谷川第六砂防ダム」(安曇村)        
  「五輪と砂防工事」(白馬村)               
  「公共事業と災害」(小谷村)              

 交流会 18:30〜  天然温泉旅館「湯の宿常念坊」(会費5,000円)

◎第2日 2001年9月9日(日) 現地見学会(会費500円)
 現地見学会
  Aコース:北アルプス 島々谷砂防群見学      
  Bコース:安曇野 黒沢・烏川・中房川砂防ダム見学 
  Cコース:白馬・小谷砂防ダム郡視察       

 注) パネルディスカッションの報告者や内容は変わることもあります
 参加費 : 1000円(資料代込み)
 場 所 : 長野県南安曇郡穂高町「穂高町民会館」
        0263-82-5970  
        大糸線穂高駅下車 徒歩5分、中央高速 豊科IC下車20分
 問合せ :  0263836380@msh.biglobe.ne.jp 藤原 浩

詳しくはhttp://www.shiojiri.ne.jp/~hirayama/をご覧下さい。


◆「長良川河口堰住民訴訟」からバスツアーのお知らせ

原告団結成3周年記念として、今年もバスをチャーターして水関連施設を
回るツアーを実施することにしました。今年は木曽川中流部のダム(兼山、
今渡)や水利施設(犬山頭首口など)を回り、名古屋地域の主水源である
木曽川の水資源開発・管理をめぐる問題について考えたいと思っています。
途中、木曽川一の景勝地である日本ラインを舟で下ることにより、水の問題
を水の高さで考えます。是非、多くの方のご参加をお待ちしております。

・開催日 : 2001年9月24日(振替休日)
・集合時間:午前9時30分 集合出発 時間厳守
・集合場所:名鉄 犬山駅 東口
・解散予定:午後5時00分 一宮駅前
・参加費  :4000円
・申し込み締め切り:9月7日

詳しくは http://nagara.ktroad.ne.jp/saisin/010817bus.html
申し込み先・問い合わせ先
E−メール  長良川河口堰住民訴訟・愛知 事務局 
         tito@kinjo-u.ac.jp
電話 052-798-0180 伊藤方


◆長良川下流域生物相調査団からのお知らせ

9月8日に調査を行います。
興味のある方は5名程度参加出来ます。
調査内容は主にヘドロの堆積調査です。

9月8日 AM10:00 
      桑名市住吉町釣船店「おおぜき」集合

お問い合わせは
 「長良川下流域生物相調査団」
  takashia@quartz.ocn.ne.jp


◆おすすめ本

●論文「公共事業をめぐる対話のメカニズム           
           ━━長良川河口堰を事例として」
  足立重和(愛知教育大学教育学部助教授) 著

(この論文が収録された本は
「講座環境社会学第2巻−加害・被害と解決過程」
    舩橋晴俊(ふなばしはるとし)編
    有斐閣 刊  2900円)

長良川河口堰に関わる公開の話し合いとして、
建設省官僚と市民の間で行なわれた
「円卓会議」と「新しい対話」における対話のあり方が
学術論文にまとめられ、本に収録され出版されました。

本を手にとって足立さんの論考を読んでみてください。
個人で本を購入いただいても良いですが、
近くの図書館に購読希望・購入依頼を出していただくのも
良いと思います。必要な本を図書館に入れさせるのは、
それ自体が市民運動の一つと思います。

●「ニッポンの川はすくえるか」
     天野礼子 著・伊藤孝司 写真
     つり人社 刊  1500円

日本各地の川をめぐる最新の現状をレポートしながら、自民党と
地域のボスに牛耳られてきた川や海の漁協のウラを暴く。
そして、川の守り人たるべき漁師やつり人の男たちに、「今のままで
いいのか?」「あなた方の愛する川に対して、今、するべきことはない
のか?」と"あまご"からの痛烈な檄が飛ぶ。
「川をすくうために、あなたはどう参加しますか?」


◆おすすめサイト

●「勝手連県民ネットワーク」 http://www1.odn.ne.jp/katteren/
  
今、徳島が熱い!
「とめる。」「きめる。」「つくる。」
自分たちの手で、出したい人を知事に!
長野県、千葉県に続け、と第十堰問題を抱える徳島で
勝手連が知事選を闘っています。

 「勝手連ムービー」では「スイミー」のお話になぞらえて、支援を呼びかけて
  いますよ。覗いてみてね! 
      http://www1.odn.ne.jp/katteren/flash/flash.html

●「自ラ然ル」 ―オノズカラシカル―
    http://popup2.tok2.com/home/akinao/

     「ダムリスト」
    http://popup2.tok2.com/home/akinao/dam/index.html

全国のダムをリストにして網羅している稀有なサイト。
日頃、一つ一つの川の問題に向き合っていると、全体を俯瞰する視点を忘れ
がちになる。このダムマップを見てみよう。狭い日本にいかに多くのダムを
作り続けてきたか、その痛ましさが目にしみる。それでも、「まだ、足りない」と
のたまったお人がどこかにいたっけ……そのような御仁の生息する
「国土交通省河川局のホームページについて 」
http://popup2.tok2.com/home/akinao/midori_dam.html も一読の価値あり。



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┃各NGOからのお知らせ等に関しては、お問い合わせ・その他については
┃それぞれの連絡先へお願いします。
┃内容についてKJCがすべての責任を負うものではありませんので、
┃その点はご了承ください。
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  公共事業チェックを求めるNGOの会 
      tel 058-272-8495
      fax 058-271-8279
     http://kjc.ktroad.ne.jp/
      kjc@mx1.ktroad.ne.jp
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