****** KJCニュース ≪スイミー≫ No.号外 ******  2002.7.10

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│転載転送歓迎│
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   ◆「田中康夫”不信任”は、なぜ不当なのか」◆ 
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 公共事業チェックを求めるNGOの会代表
  “脱ダム”ネット・ジャパン代表
          天野礼子

■委員会の答申をうけてのダム中止なら補助金返還はいらなかった

長野県議会における県政会ら三団体の知事の不信任について、中央のマスコミが書き
忘れていることがあります。
そもそもは、田中知事が2001年2月に「”脱ダム”宣言」をした時に、県議会は
「相談がなかった」と反発し、それで田中知事は検討委員会をつくったのでした。
委員会の委員を決める時も知事は、議会が承認してくれるメンバーを選び(天野礼子
などは避けて)そして議会からも数人入れて、それを議会はようやく承認して、委員
会が何度も開催され、結論が「ダムは造らない」と出たのです。
知事はその答申をうけて「私はダムを造らない」といいました。
これは、北海道の千歳川放水路や鳥取県の中部ダムが止まった経緯と同じです。
(詳しくは7月12日に発売する拙著「公共事業が変わる」(北海道新聞社刊)を参
照ください)
こういう手法と手段をきちんと踏んでいる場合は今まで使った補助金を返さなくてよ
いという通達も、橋本総理時代の1998年に自治省から出ています。
これで田中知事は、補助金を返すことなしにダムを止めることができたのです。

■県議達は民主主義を犯している

それは前知事らの公共事業推進で借金だらけになった長野県の県議会にとっては、む
しろ歓迎しこそすれ、知事を”不信任”することではなかったのです。
ですから今回ジャーナリズムは、県議団の”不信任案提出”そのものが、このように
民主的なルールを犯しているということを、まず書くべきなのです。
その事がきちんと書いてあれば「田中の性格が悪い」や「手法が強引だ」などの県議
達の言い分は”不信任”を挙げるに値しない理由であることがもっと全国の人々にわ
かるはずです。
では何故にそれが書かれないのでしょうか。たとえば朝日新聞は最近”時々刻々”と
いう解説欄に長野支局の記者が書いていますが、こういうことは書いていません。多
分記者はこれまでさんざん委員会のことは書いてきたからそれは新しいニュースでは
ないと思っているのかもしれませんが、県議達の要請でできた検討委員会の答申をう
けて知事が「ダム中止」をしたにもかかわらず、県議たちが「因縁」をつけて民主主
義を犯しているという事実こそが大変重要なポイントで、それが「解説」されるべき
でしょう。

■なぜ”書いてもらえない”のか

それを「書いてもらえない」のはひとえに、田中さんの「不徳の致すところ」
(?)。ダムなどと闘う時には一人の記者でも味方につけた方が「賢い」選択なの
に、わざわざ「”脱記者クラブ”宣言」などをして記者を怒らせているからです。
でも、田中康夫という人は、とにかく自分が正しいと思うことをやるためには、その
事で相手が気を悪くして、自分の”政治”にとって不利になる、なんてことは考えな
いで「行動」をする人なのです。
そこが、田中の田中らしいところで、日本の市民の望んでいるリーダーとしては、こ
の「根回しをしない」という態度(これが一番県政会を怒らせている)こそが望まれ
ているものだと思うのです。
長野県は、前々知事が6期21年、前知事が5期20年と続いた天下り役人知事で、
中央から公共事業をおねだりし続け、それが財政を圧迫しています。オリンピックや
関連投資で一兆六千億円の借金を背負うようになった政治は、知事の議会への「根回
し」で進められてきた醜い歴史です。
長野県民はそんな政治に「NO」をつきつけ田中知事を誕生させたのですから、県議
達の「根回しがない」という発言そのものが、本当は県民の「検証」を受けるべきな
のです。

■私たちにできること

田中さんを支持している人が今できることの一つは、Faxやメールでこの事実を、あ
なたの愛する人々や全国の仲間に伝えることです。

「脱ダムネット・ながの」と、私が代表を務める「脱ダムネット・ジャパン」は、本
日より全国へ向けてのキャンペーンを発信しています。
ぜひ、これをあなたのネットワークで日本中に、そして世界へ広めていただくようお
願いします。

        ━━ 私たちの日本が変わるのは、”長野”から  ━━

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  《全国のみなさんへ》

脱ダムネット・ながの  
   塩原 俊

    〓田中知事激励・県議会への抗議のお願い〓

ご承知のように、長野県議会は去る7月5日田中知事不信任案を可決しました。
昨年2月20日「脱ダム宣言」発表以来、長野県議会は田中知事に対して猛烈に
反発し、治水・利水ダム等検討委員会を発足させましたが、その「答申」に従って
出された「ダムなし案」に対して「代替案が不十分」と難癖をつけ、不信任案を
可決しました。
地方自治法には議会による知事不信任の規定があるにはありますが、実際に不
信任されたのは、76年に収賄容疑で書類送検された岐阜県知事の例があるだけ
です。県民から直接選ばれた知事が「気に入らない」だけで不信任されることは
極めて異例です。私達長野県民は、「脱ダム宣言」の精神を守るため、来るべき
選挙において田中必勝を期して闘う所存ですが、この際全国の皆さんから「知事
への激励」「議会への抗議」の声をお寄せいただければ幸甚です。
お忙しい中ご面倒ですが、下記によりご協力をお願いいたします。

          記

・ 激励先:長野県知事 田中康夫
・ 抗議先:長野県議会議長 宮沢勇一
・ 書式:自由。ただし、用紙設定はA4(1枚以内)にしてください。
・ 団体名、個人名いずれにても可。個人連名歓迎。
・ 送り先
   〒392−0027長野県諏訪市湖岸通り2−7−21−308
       塩原俊
           FAX 0266−57−1323
           Email:s-shio@opal.plala.or.jp
     出来るだけ、Emailをご利用ください

・ 締め切り:第1次7月14日(15日提出予定) 第2次7月末
・ 直接送付の場合:
  長野県知事  田中康夫
          FAX 026−232−2123
           Email governor@pref.nagano.jp
     長野県議会議長  宮沢勇一
          FAX 026−235−7473
          Email gikai@pref.nagano.jp         


「脱ダムネット・長野」の行動に賛同ください。        
              
               「脱ダムネット・ジャパン」代表・天野 礼子



♪その他のさまざまな応援活動が「公共事業チェックを求めるNGOの会」
ホームページの掲示板に紹介されています。
     http://www8.ktroad.ne.jp/~shop/bbspro/bbs.cgi?user=kjc
皆さまのご協力をお願いします。

また、長良川DAYで伊藤孝司さんが撮影してくださった集合写真が
ホームページにアップされております。みんないい顔してますよ!
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