****** KJCニュース ≪スイミー≫ No.79 ******  2003.5.10

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│転載転送歓迎│
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☆━今日のお知らせ━━━━━━━☆

★川辺川からのお願い
★国土交通省のパブリックコメント募集について ━━ 天野礼子
★「黒部川ウオッチング・富山ネットワーク」 からのお知らせ
★おすすめ本

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◆川辺川からのお願い

高橋ユリカです。

この6年間ほど、わたしは、川辺川と村の美しさに惹かれて
熊本に20回ほど通って取材を続けてきました。東京にいると
見えにくいことですが、わたしが見てきたことは、日本という
国が「プロジェクトX」の古きよき時代に培った国土再建の
方法論をそのまま続けていることで、現在では、美しい国土を
壊しているということでした。

川辺川利水裁判、農家の方たちのことというとあまり関係ないと
思われる方もおられると思います。でも、これは一つの典型です。
国は痛みを感じず、痛みを感じるのは弱い立場の方たちです。

現実を無視した計画を押し付ける行政が続いてきたことこそが、
借金800兆円の日本になった原因であり、さらに農家の方たちに
負担を強いて個人的な借金を強いようとしているのです。哀しいですね。

下記の署名活動始まりました。

お手数ですが、よろしくお願いします。転送やHPなどでの紹介も、
できましたら、よろしくお願いいたします。

■■ 川辺川利水訴訟、勝利判決へ向けて
■  農水省・国交省へのインターネット署名の呼びかけ
   
   (インターネット署名の説明と問題の概要)

 無駄な公共事業を代表する、熊本の川辺川ダム計画。このダムから
水を引くという川辺川利水事業に対し、対象農家の過半数、約2100人
が「ダムの水はいらん!」と裁判を起こしています。対象農家の3分の2
以上の同意署名が有効なものだったかどうかが裁判の最大の争点でした。
実際にダムの水が必要ない人たちが適正な説明を聞かされずに署名を
したと異議申立をしたにもかかわらず農水省に棄却されて起こされた
裁判でした。

「判断は司法の裁量を超えている」とした熊本地裁での不当判決から3年。
ついに5月16日、福岡高裁において判決が言い渡されます。
控訴審では、新たに198名の署名改ざんが明らかになり、発覚した死亡者
の署名などを合わせて数百名分が不正署名だったことが証明されました。
結局、それらを差し引くと約4000人の対象農家のうち同意者は1293人、
同意率は約32%しかなく、3分の2を超えていないことは明らかです。

 勝訴の可能性も高くなりましたが、もしも、勝訴判決が確定すれば、ダム
の主目的である利水事業が成立しなくなるため、ダム計画が中止になる
可能性があります。
 現在、農林水産省・国土交通省は、利水事業の継続とダム本体工事着工
を断念していません。本来、3分の2以上の同意署名が有効かどうかは事実
認定に関することであり、上告の理由にはなじみません。ところが、農水省が
最高裁判所に上告すれば、裁判が引き伸ばされ、その間に国交省がダム
本体工事を着工してしまうということもあり得ます。
 原告農家の皆さんの高齢化もすすむ今日、裁判の引き伸ばしとダム本体
工事着工という既成事実化を目的とするような上告は許されないことです。


■そこで皆さんにお願いがあります。
 判決が出されるまで、農水省と国交省宛てのインターネット
での署名を行うことにしました。農水省には利水事業の中止、国交省に
は控訴審判決の尊重を求める署名を両省に送りたいと思います。 

 国を動かすのは、わたしたち一人一人の世論です。当事者の
農家以外にも、この事業を問題視する人が沢山いて、中止を求めていると
いうことを両省に伝えていきたいと思います。
この署名は、インターネットに接続できる環境さえあればどこでも誰でもできま
す。
このメールを多くの方にお知らせ頂き、一人でも多くの方にご協力下さいますよ
う、お願い致します!!

【ネット署名方法】
  http://no_risui.tripod.co.jp/
  に接続して、都道府県、住所、氏名、農水省宛てメッセージ、国交省宛
  てメッセージを入力して、送信ボタンをクリックしてください(両省宛ての
  メッセージは省略可)。入力していただいた署名は事務局で集約して、
  農水省、国交省に送ります。
  ただ携帯電話からの署名は出来ません。お気をつけ下さい。

【問い合わせ先】
川辺川利水訴訟原告団事務所
〒868-0095熊本県球磨郡相良村柳瀬94-3
 TEL/FAX0966−24−4844
*農水省・福岡高裁へ向けた署名も行っています。ご協力
頂ける方には署名用紙をお送りしますので、上記へご連絡下さい。

ネット署名については、
子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会事務局
〒862-0926 熊本市保田窪2-3-57
Tel.096-349-8090 Fax.096-349-8320
E-MAIL:kawabegawa@aminet.or.jpまで問い合わせください。

【カンパのお願い】
 利水訴訟の判決に向けて、原告団は全国に署名運動を呼びかけています。
また、福岡や東京での行動など精力的に頑張っていますが、そのためには
郵送費や交通費、宿泊費などの活動資金が必要です。そこで、皆様方には
活動資金のカンパをお願いいたします。清流を守り、無駄な公共事業をストッ
プさせ、そして民主主義を守るための闘いを是非とも応援してください。

カンパ方法:
1口1000円(何口でも可です) 郵便振替:01740-9-21270
           加入者名:川辺川利水訴訟原告団事務局

*利水訴訟の詳しい経緯は以下のWEBを参考にしてください。
川辺川利水訴訟弁護団国宗直子弁護士のHP
http://www5b.biglobe.ne.jp/~naoko-k/index.html



◆国土交通省のパブリックコメント募集について ━━ 天野礼子

5月1日に国土交通省が、「公共事業の構想段階における住民参加手続き
ガイドライン(案)に関するパブリックコメント」を募集し、「これからは公共事
業の構想段階から住民参加」と言い出しました。
これは、私たちの運動のたまものではありますが、住民の意見を聴くツール
(道具)として想定される協議会は、あいかわらず「事業者が委員を決め」
「事業者が措置を必要とする時にのみ」設定されることになっており、大変
問題があるだけでなく、これによって研究者の行政よりや、NGOの行政よりが
進むかもしれません。
今の段階でできるだけ多くの「心配する意見」が寄せられることが重要と
考えますので、以下の国土交通省の文章を読み、ぜひ今回のパブリックコメント
募集に参加してください。

「国土交通省所管の公共事業の構想段階における住民参加手続きガイドライン
(案)に関するパブリックコメントの募集について」
http://www.mlit.go.jp/kisha/pubcom/pubcomt167_.html



◆「黒部川ウオッチング・富山ネットワーク」から 

  〓排砂支援組織結成と記念講演会開催のお知らせ〓

2月1日の「黒部川排砂ダム被害支援訴訟ネットワーク」準備会に続いて、
5月31日に結成総会を開催します。16時から16時30分までの予定です。
開催に先立って、環境とダム問題を考える記念講演会を行います。
二人の講師の方に来ていただき世界と日本のダム問題と最新の動きや、
諫早湾など川や海の自然を破壊を守る裁判の取り組みを報告していただきます。
一人でも多くの方の参加を呼びかけます。

 《環境とダム問題を考える記念講演会》

とき…5月31日(土) 13時30分〜16時
ところ…入善町武村福祉会館 水笑楽ホール
      *JR入善駅下車徒歩、会場のп@0765-72-0033
参加費…無料
講師
 ◎テーマ(仮題)「世界の脱ダムの動きと日本のダム撤去の取り組み」
   ・天野礼子さん(公共事業チェックNGOの会代表)
         
 ◎テーマ(仮題)「自然と海をとりもどす日本の裁判の現状」
   ・籠橋 隆明さん(日本環境法律家連盟事務局長)
  (弁護士。「自然の権利」事務局として全国の自然保護裁判を支援し
  てきた。また奄美のクロウサギが原告となった訴訟を始め、藤前干
  潟、諫早湾干拓を止める海の再生を求める「よみがえろ有明海訴訟」な
  どにかかわる。)

◇連絡先…黒部川ウオッチング・富山ネットワーク 金谷敏行
         Tel/Fax 076-463-5607  
         kanaya2001@nifty.com



◆おすすめ本

「公共事業チェック議員の会」の副会長の保坂展人議員(社民党)の
『次世代政治家活用法』という本をご紹介します。

    
「次世代政治家活用法」 保坂展人 著 リヨン社刊 1300円

困ったとき、怒ったときにあきらめるな!政治家を活用するための12のポイント。
●どんな問題をどんな議員に ●どんな相談を優先して受けるのか 
●議員活動をチェックするには ●政治家へのアクセス法 ●秘書とのつきあい方
●依頼状の書き方 ●やってほしいこと、やってはいけないこと 
●忙しい議員の日常を理解する 
など、この方法で政治家は動かせる!



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┃各NGOからのお知らせ等に関しては、お問い合わせ・その他については
┃それぞれの連絡先へお願いします。
┃内容についてKJCがすべての責任を負うものではありませんので、
┃その点はご了承ください。
┃また、配信停止のお申し出は事務局までご連絡ください。 
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  公共事業チェックを求めるNGOの会 
      tel 058-272-8495
      fax 058-271-8279
     http://kjc.ktroad.ne.jp/
      kjc@mx1.ktroad.ne.jp
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