世界ダム委員会の最終報告


 世界ダム委員会の最終報告はすでに完成した模様です。
最終報告は、11月16日にロンドンにおいて、ネルソン・マンデラ氏によって発表されるそうです。
発表にはIUCNや世界銀行や国連の高等弁務官やイギリスのウィリアム王子が同席するそうです。
引き続き、バンコク、ニューデリー、ニューヨーク、サンパウロ、ケープタウンでも発表会があるそうです。
バンコクの発表会は、11月24日だということです。


世界ダム委員会の最終報告とは

世界ダム委員会(以下、WCD)は、大規模ダムの設置にあたって国際的に受け入れられる基準を策定するために活動中の国際的な組織であり、国連等のいかなる既存の組織にも所属せず、その活動期間は98 年6月からの2年間に限定されている。 WCD の最終報告書は、2000 年の11 月に発表され、2001 年3 月まで、世界各国でその紹介、普及のためのワークショップが開催される予定である。

WCD の二つの目的は次のとおりである。
・ダムの開発有効性を検討し、水資源開発、エネルギー開発の代替案を評価すること。
・ダムの計画、設計、建設、モニタリング、運用、廃止に関する「国際的に受け入れられる基準と指針」を作成し、将来の意志決定に助言を与えること。

WCD は、独立の機関である。水・エネルギー政策のような幅広い事項を扱うと同時に、移転、補償、流域への影響など具体的な技術的問題や政策問題を扱うが、その性格は、純粋に助言的なものである。WCD は、ダムに関する問題や経験を調査し、検討するが、特定の論争について裁定を下すことはしない。独立性を損なうことになるからである。
WCD は、大ダムの社会・環境・経済への影響を検討し、「持続可能な開発」における大ダムの役割に関する新たな理解を得ようとする今までにない包括的な試みである。その勧告に拘束力はないが、WCD は、ダムとその代替案、及び「持続可能な開発」一般に対する政策形成のための新たなアプローチを創り出するものである。


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